第174回 「塩分だけが悪者ではない」

中医学では、気・血・水の絶対量が不足している場合には迅速にそれらを補給することが必要とされています。なぜなら、他の要素にまで影響が及んで思わぬ事態に陥ることがあるからです。

例えば、サウナや運動などで汗をかいたり、下痢や嘔吐などで体液を消耗して水の部分が不足してくると、血にも影響が現われ血液が固まりやすい状態になってきます。

こういう場合は、脳梗塞や心筋梗塞などの症状がとても起こりやすくなっているということですから、早急に、失われた水分やナトリウム・カリウムなどのミネラル分を補給して元の状態に戻してやる必要があります。

一般的に「塩分を取り過ぎると高血圧になる」ということがいわれていますが、必ずしも塩分が悪いわけではありません。むしろ、野菜や果物の摂取不足によるカリウムやマグネシウムの不足や、良質なタンパク質の不足による血管の弾力性の減少などが、高血圧の主要な原因になっていることも多いものです。塩分の摂取量が多いといわれる東北や北陸などでも、野菜や果物を日常的によく食べる地域では、高血圧に罹る人の割合はそれほど多くありません。

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