「痩せているほうが長生きする」という説が以前は主流でしたが、最近では「年を取ってきたら、少し太めのほうがいいんじゃないか」というような話も囁かれるようになってきました。
その理由として、「太り気味の人は重い病気になったり大きな手術をして痩せても、痩せ過ぎになることはない」といった乱暴な話から、「身体に適度な脂質がないと、細胞膜が弱ってガン細胞に変化しやすくなったり血管の弾力性が失われたりする」という真面目な学説までいろいろあります。
特に、脂質の一種であるコレステロールは、成人病の原因物質などと言われまるで悪者のような扱いをされていますが、あまり減らしすぎると細胞膜だけでなく女性ホルモン・男性ホルモンや副腎皮質ホルモンなどの合成にも支障をきたしてしまい、とても危険な状態に陥ってしまいます。
毎日のように、テレビや週刊誌では、「コレステロール値が高いと成人病になりやすい」という話ばかりが取り上げられていますが、実は低すぎるほうが脳出血やガンなどに罹りやすくなるのです。
しかし、日本ではどういうわけか、その辺の事情がどちらかに偏った方向でしか伝えられません。
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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)
◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371
◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。
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