第14回 まず目で、患者さんを観察してみましょう

前回で触れた「望診」について、もう少し詳しく説明します。望診は、目を使って患者を見る方法です。なんの道具もいらないので、誰でもいつでもどこでもできます。

やり方は、まず始めに全体の様子をみます。太っているか・やせているか、元気がありそうか・なさそうか、動きが速いか・遅いか、表情が明るいか・暗いか、ことばがしっかりしているか・していないか、体力がありそうか・なさそうかなどです。こういうことから、主に病気の重さ、回復の早さを判断します。例えば、何日か前よりも元気や体力が出てきている場合は、病気も軽く回復も早くなります。もし、反対の場合は病気が重いことが多いので、注意したほうがよいでしょう。

次に、眼の感じをみます。眼に輝きがあるか・ないか、充血しているか・していないか、ここからその人の精神状態や血圧の状態を判断します。ふつう、精神状態や体の状態が正常なら、眼は生き生きとした感じがします。ただし、精神安定剤や睡眠薬などを服用しているひとの場合は、正常な状態でなくても見た目は正常に見えることがあります。逆に、うつろな眼をしていたりふらついていたりしていても、上記のような薬剤を服用しているために起こっているのであれば、服用を止めれば通常は数日で正常に戻ることが多いものです。

精神状態が普通で、眼の感じや顔の表情がおかしい時は、例えば脳梗塞や脳腫瘍など何らかの病気が隠されていることがあります。こういう場合は、すぐに専門医のところへ行かなければなりません。

また、眼が充血している場合で眼そのものに異常がないときは、血圧が高くなっているか・動脈硬化になりやすい病気例えば糖尿病などに罹っている可能性があることがあります。

眼の白目の部分が黄色っぽくなっていたり、顔・体が黄色くなってきたときは黄疸が疑われます。そして、その場合は手で触ったものも黄色くなったりします。

こういう症状の場合は、必ず病院で検査を受けてください。

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