最近、新聞や雑誌などで、信じられないような医師の不祥事を毎日のように目にします。それらの不祥事は、医師に必要であるべき医学的な知識が不足していたり、診断や手術の技術が不十分であったり、人間としての常識が欠如していたりすることが根本的な原因にあるように思われます。

例えば、手術の承諾書には「一生懸命に手術をさせて戴きますが、 100%安全ということは保証できません。 それでもよいでしょうか?」といった意味のことが書かれておりますが、ほとんどの患者さんは承諾書にサインをします。何故なら、患者さんたちは、医師に十分な経験や技術があるのは当然で人格も万全であると考えているからです。

しかし、日本で多発している医療事故をみると、どうもその前提条件にいささか問題があるように思います。理由として考えられることに、医師や薬剤師の国家試験はペーパーテストだけで合格が判定され実技や適正の項目がないことなどもありますが、もっと根本的な原因はひとを敬う気持ちを忘れてしまっていることでしょう。

患者さんのうしろにどんな人生や家庭があるかを考えれば、人間としていいかげんな対応は出来ないはずです。必要なのは、医者の言葉でいえば、「カルテの裏を見て、診療にあたる」ということです。

虎ノ門漢方堂のダイエットとは
更年期障害・自律神経失調症・鬱
腰・肩・関節・ひざの痛み・リウマチ

友だち追加

◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

◆虎ノ門漢方堂◆
〒915-0813 福井県越前市京町3-1-26
TEL 0778-22-2371



◆ この東洋医学のコラムは、虎ノ門漢方堂の薬剤師 城戸克治が、直木賞作家 邱永漢さんの依頼を受け、ほぼ日刊イトイ新聞の分家サイト「ハイハイQさん」に約3年間に渡り連載した医師/薬剤師向けの「中医学事始め」を一般の方向けにわかりやすく解説したものです。

※この記事の著者、城戸克治のプロフィールはこちら