いろいろな症状から病気の部位を予測できる臓腑弁証でどの臓器が異常を起こしているかが分かったら、その異常がどんな性質のものかを先述の八鋼弁証や「気・血・水(津液)弁証」などの方法を使って探っていきます。

気・血・水弁証とは人体の構成要素である気・血・水のバランスを把握する診断学で、それらが過不足なくスムーズに体内を廻っていれば正常な状態というふうに考えます。

この場合の「気」とは、人体の機能とか働きのことを指し、生命活動と人体構成の最も基本となるものです。気は陰陽の陽に属し、血液循環や新陳代謝を促進する・身体を温め機能を活発化して体温を正常に保つ・外部から邪気の侵入を防ぐ・血や汗や尿などの漏れを防ぐなどの働きを持っています。

「血」は陰に属し、血液だけでなく、精神活動の主な基礎物質でもあります。その働きは、全身に栄養を供給し、身体を潤し、人間の精神活動をいろいろと支えています。血が不足すると、目がくらむ・毛髪が細くなったりパサパサする・皮膚が乾つく・四肢がしびれる・動きが鈍くなる・精神力が衰える・記憶力が減退する・眠れない・夢を多く見る・イライラする・ぼんやりする・胸がドキドキして不安になる・ノイローゼなどの症状が現れます。

「水(津液)」は陰に属し、各臓器・器官・組織内の液体と通常の分泌物など体液全般を意味しており、臓腑・筋肉・毛髪・粘膜などを潤し関節の働きを円滑にするなどの働きをしています。こうした方法で病気の部位や性質を知ることができれば、中医学ではその病気の原因を見つけることができます。

例えば、目が疲れやすく筋肉がこわばり物忘れしやすいなどの症状がある場合は、目の働き・筋力・脳の記憶力などは主に五臓の肝に貯蔵されている血によって保持されるという、中医学の経験則から肝の血の不足が原因と診断することができます。

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◆城戸宏美◆ プロフィール
元福井大学医学部付属病院看護師・登録販売者
(福井県立大学・武生高校卒)

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