第50回 「名医の条件?」

「健全な精神は、健全な肉体に宿る!」ということわざがありますが、実は、これは外国のことわざを誤訳したものだと以前だれかに聞いたことがあります。そして、本当の訳文は「健全な肉体には、健全な精神が宿るように努力しなければならない」という意味であるといわれたことを記憶しています。

また、医者だからりっぱな人間であるとかエライ人間であるというのもおかしい話で、これも実は、「医者は人の大事な生命を預かる職業だから、医者になったらりっぱな人間になるように努力しなければダメだよ!」というふうに解釈することが正しいようでありまして、同じ意味のことを20年以上も前に、弟が父の後を追うように京都大学の医学部に合格したときにも話したことを覚えています。

今回の新型肺炎では、診察を拒否する医師のことがテレビで大々的に報道されていましたが、あの方たちにも家族があり自分の命が大切なのは私たちと同様ですから、一方的に責めるわけにはいきません。また、ベトナムから新型肺炎SARSの危険を全世界に警告し自らもその病気に倒れたカルロ医師の崇高な生き方を、すべての医師に求めるわけにもいきません。

医療に従事する者としてある種の覚悟が必要なのは確かですが、それは周りが出来るだけの努力をしてからの話です。カルロ先生、ご冥福をお祈り申し上げます。

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